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ようやく完成。

2005年07月31日 22:58

「国文学(古典)レポート」
こんな感じ。
一つ目の課題「紫式部からのメッセージ」はいろんなところからの切り貼りなんで載せません(笑)
これは自分で書いた二つ目の課題「一番好きな巻」です。奇特な方、どうぞ→
■帚木
 「桐壺」に次ぐ巻であり、その最終部より四年ほど経った時点が書かれている「帚木」は、雨の夜に光源氏と頭の中将、さらに左馬頭と籐式部丞を加えた四人で女性について語る“雨夜の品定め”から、中流女性の魅力に興味を持った光源氏が空蝉と出会い契りを結ぶ、次巻の「空蝉」に繋がっていく巻である。
 五十四帖の中で、私はこの「帚木」が一番好きな巻であるというわけだが、特に私が好きな場所として挙げたいのが、“雨夜の品定め”と呼ばれる前半部分だ。物忌みで宮中の自室にこもっていた源氏のもとへ、同じように退屈していたのであろう頭の中将がやってきてお互いをからかいあう。その後どこで聞きつけたか左馬頭と籐式部丞もその場に現れて、女性論から自身の女性に関する体験談を代わる代わる語っていく。源氏は自身の話は殆どせずに三人の話を興味深く聞いていたが、そこから中流女性も魅力のある女であることを知り、また別の部分では完璧と思われる藤壺への想いをさらに募らせる。大まかに表すとそういった部分である。
 一般的には「女性論」として捉えられる“雨夜の品定め”だが、私がここを読んで思ったのは、女性論がくり広げられているということに加えて、頭の中将と源氏のいい親友関係についてだったのだ。
 源氏は臣下に降りたとはいえ桐壺帝の皇子であり、光源氏の呼び名に分かる、だれでも見とれずにはおれない類いまれなる美貌の持ち主。源氏には、心を許せる者は殆どいなかったと言っていい。(乳兄弟の惟光は主従関係があるので別として)そんな源氏にも気後れせず接したのが頭の中将ではないだろうか。「帚木」でも、源氏のもとにやってきた頭の中将は、源氏へ送られた手紙が入った箱を物色してその中を見せてもらおうとする。普通であれば無礼でしかない行動だがそれをしても許されるのは、間にある深い友情関係によるだろう。その後の、三人の会話で源氏は以後の、多彩な女性遍歴を重ねるもとになるようなことを学ぶ。頭の中将は、名前だけでなく実際の兄のような存在なのだ。
 源氏の正妻である葵の上は、同時に頭の中将の妹。頭の中将と源氏は義兄弟の関係にある。さらに、源氏はその葵の上に気詰まりな思いを抱いており、頭の中将も妻、右大臣家の四の君に対して同じような思いを持っている。頭の中将も、光源氏と比べてはさすがに劣るが容姿の優れた男で、後に源氏と青海波を舞いこなすほど芸にも秀でている。多情である所も似ているだろう。どこか似た所の多い二人が仲良くなるのは道理である。以降の巻でも、頭の中将はライバルとして、親友としてよく源氏と対比されるように登場するが、この「帚木」はその友情を表す筆頭としていいのではないだろうか。後半の、知性や貞淑をそなえた空蝉の登場する部分も魅力ある文章であり、こういった理由で、私は「帚木」を一番に挙げたいと思う。


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